退職面談って気が重いなぁ…どう話せばいいんだろう。退職抑止とかされるのかなぁ…。
退職面談はコツさえ知っていれば大丈夫です!
退職抑止もされる前提で準備しておけば何も怖くありません!
この記事では下記について解説しています!
- 退職の意思を上司に伝える際の具体的例
- 退職抑止(引き止め)にあった際の対策
筆者はこれまで退職者からの相談を受ける側として100名以上の退職面談をしてきました。
どのように会社(上司)に伝えればスムーズに退職の話が進められるのか?よくある退職理由を5つ抜粋してご紹介します。退職の全体の流れを知りたいという方は下記の記事も参考にしてください。
主な退職理由はコレ!ベターな伝え方5選!
退職理由で多く聞かれるパターンを5つ選出し、トーク例をご紹介します。
上司との面談の冒頭には「突然のご報告で申し訳ございません。貴重なお時間をいただきありがとうございます」と添えましょう。
自分自身は以前より退職について思い悩んでいたとしても、伝えられる会社(上司)側にとっては突然の話に感じます。かつ、あなたの話を聞くために貴重な時間を割いてくれているのです。
退職の話を受け入れてもらいやすくするためにも、冒頭で謝意を伝えてから退職について話を切り出しましょう。
人間関係が退職理由の伝え方
人間関係が良くない職場では、自身の意見を伝えたり、上司への提言がなかなか言い出しにくいことが多くなります。
業務を円滑におこなえない、いつも同僚や上司の顔色をうかがっている、など本来集中すべき仕事がさまたげられる状況は誰しも避けたいですよね。
ただし人間関係が悪いので…とストレートに伝えるのは厳禁です。自身がどんな職場環境でどのように働きたいのかを中心に上司に伝えましょう。
<トーク例>
この度、転職をするため退職させていただきたくお時間をいただきました。
現在の仕事内容に不満はありませんが、個人ではなくチームで一つのものを作り上げることに興味があり、転職することにしました。
自身でよく考え、家族にも相談した結果です。身勝手ではありますが〇月末をもって退職したいと考えております。
給与や休日数などの待遇面が退職理由の伝え方
給与、残業時間、休日数など職場の就業環境・待遇への不満で退職される方は非常に多いです。
ただ、そうした不満をそのまま退職理由として伝えてしまうと、「待遇面の不満解消をするから!」と退職抑止の口実になってしまいます。
仮に給与アップを提示されたとします。
あなたがそれを受け入れて職場に残る選択をしたとしても、会社側として今後あなたは退職予備軍と認識するため、出世が遠回りになったり、人員整理(リストラ)の対象になってしまう可能性もあります。
長い目で見れば退職を口にした以上、筆者としては退職の道を選ぶ方が良いと考えています。
<トーク例>
この度、転職をするため退職させていただきたくお時間をいただきました。
プライベートの時間をより多く確保するために完全週休2日制の仕事に就きたいと考えております。
多少給与が下がったとしても休日数を優先で考えております。家族とも相談した結果ですので、身勝手ではありますが〇月末をもって退職させていただけないでしょうか?
家庭の事情が退職理由の伝え方
「家族の介護」「家族の転勤」「家業の引き継ぎ」など、家庭事情でやむなく退職する場合は、すんなり話が進むことが多いです。
オブラートに包む必要はなく、ストレートに伝えて問題ありません。詳細を会社側に知られたくないなどの事情がある場合は「家庭事情」と伝えればOKですが、会社側が納得せずに突っ込んで質問されるかもしれません。その場合は伝えられる範囲で答え、「プライベートな事情なのでこれ以上はお答えできかねます」と伝えてしまいましょう。
<トーク例>
この度、家業を継ぐために退職させていただきたいと考えております。
両親が高齢になってきており、今のうちに引き継ぎをしておかなければいけません。
身勝手ではありますが、〇月末をもって退職させていただけないでしょうか?
体調不良が退職理由の伝え方
体調不良や病気が退職理由の場合は、会社側も強くは引き止めできません。
ただ、体調が復調する可能性があるのであれば「休職する」という選択肢もあります。こちらから切り出さずとも会社側から休職を提案されることも十分考えられます。
休職と退職のどちらが適しているかは自身の置かれている状況や自身の気持ちによって変わります。上司や人事部の方と相談することをおすすめします。
上司からパワハラを受けていて相談できないなど、苦しい状況であれば休職することは考えず、そのまま体調不良を理由に退職した方が良いかもしれません。
医師の診断書については必須ではありませんが、説得力を強化するためにも可能であれば用意しておきましょう。
<トーク例>
現在、体調不良が続いており日常業務の継続が難しいです。
短期で治る見込みがなく、静養に努めたいため退職させていただけないでしょうか。
身勝手ではありますが〇月末をもって退職したいと考えております。
医師の診断書もあわせてご確認ください。
やりたいことへの挑戦が退職理由の伝え方
「別の業界に挑戦したい」「学生時代の夢を諦められない」など、より良い人生を送るための挑戦が理由の場合は確固たる退職意思を見せましょう。
やりたいことへの挑戦が退職理由の場合、「現実を甘く見るんじゃない!」「今のポジションでやり切ってからにしろ!」など、上司は退職抑止に熱が入ります。
それでもあなたは自身の人生を後悔で終えないために並々ならぬ決意をしているはずです。どんなにしつこく退職抑止にあったとしても自身の気持ちをブラさずに会社(上司)に伝えましょう。
<トーク例>
この度、学生時代から憧れていた職種への転職が叶うことになったため退職させていただきます。現状に不満があるわけではないですが、チャンスを逃すわけにはいきません。
〇〇社には入社以来、大変お世話になり感謝しております。
大変身勝手ではありますが〇月末をもって退職させていただけないでしょうか?
退職引き止めパターンあるある!切り返し例5選!
退職抑止、いわゆる引き止めは実質的にほぼ全員されるものとして事前対策が必要です。
会社としてはやっと一人前に業務が行えるようになった人材をむやみに手放したくありません。必ず退職抑止(引き止め)はあるものとしとて備えておきましょう。
しかも、退職面談の相手は何人もの退職面談を切り抜けてきた百戦錬磨の上司です。無策で退職面談に挑んでも、上司に言いくるめられて退職を断念するか先延ばしにしてしまうことになりかねません。
引き止めによく使われる事例と切り返し例を記載しますので対策の参考にしてください。
例に限らず、一番大切なのは『絶対に退職する』という覚悟を上司に伝えることです。お世話になった会社を去るわけですから、あなた自身も後ろ髪をひかれる思いがあるはずで。ですが、ここで情に流されてはいけません。
はっきりと退社意思を伝え、あなたの本気度を理解してもらいましょう。
「いきなり言われても困る」と言われたら?
いきなり辞めるといわれても困るんだよね…
突然のご報告となり申し訳ございません。
引継ぎ期間を踏まえて退職希望日を決定いたしました。
ご迷惑をおかけしないよう尽力しますので〇月末での退職の調整を何卒よろしくお願いいたします。
上司にとっては寝耳に水の退職話かもしれませんが、あなたがここまで十分に考えた結果です。
上司の気持ちも痛いほどわかりますが、自身の退職意思を貫きましょう。
「今やめるのはもったいない」と言われたら?
これから仕事が面白くなるタイミングじゃないか。今やめるのはもったいない!
今の環境でも学べることが数多くあることは承知しています。
ただ、私自身がずっとやりたかったことに挑戦できるまたとないチャンスですので〇月末をもって退職させていただきたいです。
「次の人事で重要なポストを用意していたのに!」なども引き止め時によく使われるフレーズです。
本当に待遇が向上するのであれば再考の余地はありますが、長期的な視点だと退職予備軍に入るため社内での立場は不安定です。退職すると覚悟を決めたのであれば目の前のニンジンは無視した方が良いでしょう。
「それって逃げだよね?」と言われたら?
君が退職したいと言っているのは現実逃避に聞こえるよ?
現実逃避だと言われればそうかもしれません。
ただ、このまま現職にとどまるよりも退職して次のステージで頑張ることが自身の人生をより良くすると確信しています。
〇月末をもって退職させていただけないでしょうか。
逃げちゃダメなんですか?と言いたいところですが、その気持ちは抑えてください。
定年退職まで勤続しない限りはいつ退職しても逃げと言われます。上司の言い分を肯定する言葉で返しつつ自身の覚悟をしっかり伝えましょう。
「無責任だよ」と言われたら?
プロジェクト途中で投げ出すなんて無責任じゃないか?
プロジェクト途中での退社については大変申し訳ございません。
後任への引継ぎは念には念を入れて万全にいたします。
取引先へも私からしっかり事情説明いたします。
〇月末での退職を何卒ご承認ください。
転職が決まるタイミングによっては担当業務を途中で降りなければいけない状況も起こりえます。
ただし、担当業務は次から次に流れてきますし、同時進行で複数業務を担うことも日常茶飯事です。切りのいいタイミングで転職できることは稀だと割り切って誠心誠意引き継ぎをして退職しましょう。
「もっと君と働きたいんだ」と言われたら?
君にはとても期待しているんだ。これからももっと長く共に働きたい!
大変うれしいお言葉をありがとうございます。
私も〇〇さん(上司)と働き続けたいという思いはあります。
ただ、それ以上に今は退職して次のステージに向かいたいという気持ちが強いです。
どうかご理解ください。
この言葉をかけられると悪い気はしませんし、相手の要望を否定することもできず、ずるずる会社に残る選択をしてしまいがちです。
しかし、退職せずに会社に残ったあなたは以後毎日のように「あのとき退社していればよかった」という思いが沸くようになります。
本気で上司の言葉に心打たれて残留を決意するのであれば良いのですが、情に流されるのは得策ではありません。きっぱりと自身の退職意思を伝えましょう。
退職理由別の伝え方&引き止め対策まとめ
- 人間関係が退職理由の場合…詳細は伏せて新たな環境でスタートしたいと伝える!
- 待遇面が退職理由の場合…待遇改善につられて退職意思をあいまいにしない!
- 話す家庭の事情が退職理由の場合…話せる範囲で事情をストレートに話す!
- 体調不良が退職理由の場合…休職の選択肢もあり!自身のプラスになる選択を!
- やりたいことへの挑戦が退職理由の場合…自身の覚悟をぶつける!
- 引き止め退職抑止(引き止め)あるある…引き止めパターンを予測して事前対策で切り抜ける!
よくある退職面談のパターンを想定してまとめました。
引き止めはされる前提で動きましょうね!
もしいろいろ面倒だなと感じたら「退職代行」という選択肢も考えてみましょう。