退職するまでに担当業務のすべての引き継ぎを終えるように言われて困っている…
退職日が迫る中、どうしても間に合いそうにない…
このままでは休日出勤しなければいけない…
そんなお困りごとを解決します。
もはや引き継ぎすること自体が面倒なんですけど…。
退職にかかわる仕事を続けてきた筆者ならではの視点で解決!
楽な引き継ぎ方法もお伝えします!
最低限の引き継ぎは必要
もし退職時の引き継ぎが間に合わない場合はどうすればいいでしょうか。
結論、退職時の引き継ぎは必須ではありません。
引き継ぎが間に合わないからと言って、法律で罰せられることはありませんし、退職が認められないということもありません。
ただ、引き継ぎを全くせずに、突然担当者が不在になってしまうと、通常の業務が回らなくなる可能性があります。
全部とは言わずとも最低限の引き継ぎは必要です。
円満に退職できるか?という点で考えても、できる限りの引き継ぎをして退職する方が良いでしょう。
退職時の引き継ぎは必須では無いといっても、最低限の引き継ぎはした方がいいですよ!
そうなんですね…もう出勤日も少ないし、休日出勤するべきでしょうか?
引き継ぎが間に合わないからと言って、退職日を先伸ばにしたり、有給休暇を返上する必要はありません。
後任者に直接引き継ぐことだけが引き継ぎではありません。
書面に残しておくなど、できる限りの引き継ぎ対応をしていきましょう。
必要最低限の引き継ぎ
後任者への引き継ぎが間に合わない場合でも、今後の会社の業務遂行に影響するものは引き継ぎを残す必要があります。
具体的には機密情報ファイルのパスワードや、システムのIDなど、あなたしか知らない情報などです。
その他にも自身が担当してきた業務はできる限りリストに書き出していきます。
担当している取引先からお願いされている事項があればそちらも引き継ぎましょう!
会社組織とは、引き継ぎが間に合わなかったとしても、何とかなるものです。
ただし、あなたしか知らない情報を伏せたままにして会社が損害を被れば、損害賠償を請求される恐れもあるため、誠実に対応いましょう。
引き継ぎを書面で残す理由は、後任者への引き継ぎをしやすくするためと、後から言った言わないともめないためです。
最低限、担当業務をリスト化しておく
自身の担当している業務をできるだけ思い出して書き出してみてください。
些細な案件でも思いついたら書き出していきます。
社内に引き継ぎ用のフォーマットが用意されている場合はそちらを使用するようにします。
重要なIDやパスワードなどの情報は、関係者にしか閲覧できないファイルに残すようにしましょう。
書き出したリストに優先順位をつけ、引き継ぐ優先度が高いものから順番に並べ替えます。
まずは思いつく限りリストに記載!どんなに時間が無くとも、さすがにこれはやりましょう!
- 引き継ぎ書作成日
- 作成者
- 引き継ぎ内容
上記3点を記載し、退職日(最終出勤日)までに会社に残しておきます。
社外に提出するようなものではないため、書式は簡素でかまいません。
引き継ぎ書の作成をして誠意を見せることで、会社や後任者も引き継ぎが間に合わないことを受け入れやすくなります!
書き出しが終わったら、残った時間で実施する頻度や注意事項を記載します。
例に記載したように、後任候補まで記載できるとなお良いでしょう。
業務の内容 | 作業頻度 | 優先度 | 後任候補 | 候補理由 |
---|---|---|---|---|
A社 追加注文確認 | 週1回 | 高 | ●●さん | 以前A社の△△さんと面識あり |
B社 請求書発行依頼 | 月1回 | 高 | ▲▲さん | ミスが少なく事務処理が早い |
C社 アフターサービス | 都度 | 中 | ■■さん | 対人能力が高くクレーム処理も強い |
部署内備品発注 | ほぼなし | 低 | ▲▲さん | ミスが少なく事務処理が早い |
… | … | … | … | … |
ここまでは最低限の引き継ぎです!書面を残すだけでも後任者のやりやさが違います!
残りの時間はパターン別で対応
リスト化して引き継ぐ内容と優先度が明確になれば、残された時間で後任者への引き継ぎを行っていきます。
引き継ぎが間に合わなくなった要因別に対応していきましょう。
時間が足りず引き継ぎが間に合わない場合
引き継ぐ時間が残っておらず引き継ぎが間に合わない場合は、事前につけた優先順位に沿って、さらに優先順位をつけます。
- 絶対に引き継ぐ項目
- 時間があれば引き継ぐ項目
- 引き継ぎをあきらめるもの項目
すべてを引き継ぎすることは考えず、優先度が高いものから引き継ぐことが重要です。
あれもこれもと引き継ぎたくなるのはわかりますが、物理的に引き継ぎが間に合わない内容はバッサリ切り捨てます。
引き継ぎができなかったものについては、書面にて連絡事項を残しておけばよいでしょう。
自分が後任者になったつもりで何の引き継ぎが最優先なのかを考えよう!
後任者がおらず引き継ぎが間に合わない場合
後任者がいない場合は、直接引き継ぐ相手がいないということですので、リスト化の精度を高めることで対応します。
リスト化した内容に肉付けして取引先の担当者名や連絡先、商談の注意点なども追記していきます。
誰が見てもわかるようにするように具体的に書き出していきましょう。
書き出した情報をExcelやGoogleスプレッドシートにまとめ、社内の関係者全員がいつでも見ることができる状態にして残しておくと良いでしょう。
業務内容 | 担当者 | 性格・特徴 | 連絡先 | 現在の業務進捗 | 決裁権限 | 備考・注意点 |
---|---|---|---|---|---|---|
○○契約 | 〇〇主任 | スピード重視 | XXXX-XXXX | 当社製品導入でほぼ決まり | ■■課長 | 20XX年XX月、見積遅延でトラブル |
サービス更新 | △△部長 | 当社贔屓 | XXXX-XXXX | 決済済み・請求書発行する | 本人 | 当社の○○を気に入ってくれている |
□□契約 | □□係長 | 慎重 | XXXX-XXXX | 少し考えたいと言われている | 本人 | ★★社と相対見積もり中 |
○○の問合せ | ☆☆さん | 優しい | XXXX-XXXX | ●●主任の回答待ち | ●●主任 | ○日までに回答無ければこちらから連絡 |
… | … | … | … | … | … | … |
ここまで引き継ぎの対応ができていれば個人的には「〇」ですね!
そもそも何を引き継げばいいかわからない場合
退職に慣れている人はほとんどいないため、何を引き継いでいいのかがわからないことも多いです。
これまでに作成した業務リストを直属の上司に提出しましょう。
「今さら間に合わないとはどういうことだ!」と叱られることもあるかもしれませんが、上司が引き継ぎが間に合うかの進捗確認を怠っていたのであれば、それは上司にも責任があります。
まずは、あなたが一人で抱えている問題ではないということを認識して、組織で対応するように持っていきましょう。
どうしても会社ともめてしまう場合は退職代行というサービスの利用を検討しましょう。
退職の相談はLINEを使って無料でできます。
詳しくは「失敗しない退職代行サービスの選び方」という別記事に記載していますので確認してみてください。
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有給休暇の扱いについて
引き継ぎが間に合わず、有給休暇の消化を減らして出勤するように言われたり、休日に出勤するように会社から頼まれるケースがあります。
しかし有給休暇の取得は労働者の権利として認められているものです。
退職についても労働者の自由です。
引き継ぎが間に合わなかったからといって、退職日をずらしたり、有給休暇を減らしたりする必要はありません。
第三十八条の四の⑤
使用者は、前各項の規定による有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない。ただし、請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができる。
労働基準法 – e-Gov法令検索
民法 第六百二十七条
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
民法 – e-Gov法令検索
労働基準法 第十六条
使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。
労働基準法 – e-Gov法令検索
もし退職時の引き継ぎが間に合わずに会社ともめそうだという場合は、退職代行サービスの利用を検討してください。
弁護士または労働組合があなたの代わりに退職に関する交渉をまとめてくれます。
費用、実績のバランスで考えて「退職代行ガーディアン」をおすすめします。
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退職代行サービスが何かについては下記記事を参考にしてください。
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引き継ぎが間に合わない場合の対応まとめ
- 担当業務のすべてを引き継ぐことは不可能
- できる限りの引き継ぎをする姿勢を見せる
- どうしても会社ともめそうなら退職代行サービスを使う
これまで担ってきた業務を、短時間で完ぺきに後任者に引き継ぐことはできません。
可能な範囲で対応する姿勢を見せ、対応すれば問題ありません。
もし会社ともめてしまいそうであれば、退職代行サービスの無料相談を活用しましょう。
退職する際に遠慮ばかりしていては自分が損します!できる範囲で対応しましょう!